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【長期使用レビュー】BOSE NC700:職人芸のノイズキャンセルヘッドホン

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現在の私のメイン機であるBOSEのフラッグシップヘッドホン「Bose Noise Cancelling Headphones 700」

ライバルとなるであろうソニーの「WH-1000XM4」の発売を控え、このヘッドホンの価値を見直してみた

果たしてこのヘッドホンの正体はなにか?

結論として「必要十分すぎる音質で使い勝手が非常に優れた職人芸のようなノイズキャンセルヘッドホンである。」というのが私の答え

この記事では、およそ1年間の長期使用で得た感想をありのままにお伝えします

BOSE NC700の購入を検討している方にとって参考となれば嬉しいです

■良いところ

  • 自然で調整可能なノイズキャンセリング
  • 装着感や見た目は一級品

■イマイチなところ

  • 音質は感動的に良いわけではない
  • 価格をもう少し下げて欲しい

音質とノイズキャンセル

感動的な音質ではない

ヘッドホンの最も重要な要素のひとつが音質だが、読者の皆様へいちばんに伝えなければならないことがある

それは、BOSE NC 700の音質は決して感動的なものではないということ

誤解しないでいただきたいのは音質は決して悪いわけではありません

芯のある低音をベースに非常にクリアでバランスの取れた美しい音で、エントリー・ミドルクラスのヘッドホンよりも格段に優れた音であることは保証します

ただ、4万円以上もする価格に見合う感動のある音かと聞かれたら、「もう一声」というのが正直なところ

さて、ではこのヘッドホンの価値はどこにあるのでしょうか?

それはスバリ、ノイズキャンセルです

BOSEの職人芸が光る自然なノイズキャンセル

BOSEのノイズキャンセルの自然さはまさしく「職人芸」

同世代機のライバルであるソニーの「WH-1000XM3」のノイズキャンセリングも確かにすごい

が、こちらは一瞬で周りの気圧が変わるような圧迫感があり、どうも私には合わなかった

それに比べ、BOSE NC700のノイズキャンセルはすごく自然で違和感を全く感じない

起動した瞬間、雑音だけがナチュラルに消える「魔法のようなノイズキャンセリング」

また、このノイズキャンセルは6つのマイクと連携し、通話相手にも音声がクリアに伝わるように設計されており、雑踏の中でも快適に通話ができる

マイクも優れているのでテレワークでのリモート会議にも大活躍だ

さらに、このノイズキャンセリングはスマホアプリで10段階の調整が可能で、ヘッドホン側には3パターンの登録ができる

専用アプリでノイズキャンセルを調整
3つまでノイズキャンセルの設定を登録できる

私の場合は仕事などで集中しながら音楽を聞きたいときや電車の中では10、通話の時は3、街歩きでは0に設定している

通話の場合、ノイズキャンセルを10に設定すると音がかなりこもってしまうようなので、3くらいがちょうど良い

ちなみにこうした専用アプリではイコライザー機能がついていることが多いがBOSEの場合は無い

ありのままのBOSEの音を楽しんでもらいたというメッセージだと、私は受け取っている

エクステリアと使用感

高級感と未来感がある本体

全体の外観はこんな感じ。私はラックスシルバーを選択しました

BOSE NC 700の見た目は洗練され、本当に美しい

「先入観を持たずに開発した」というエピソードの通り、これまでにない独特な形状となっている

その中にも高級感と未来感が感じられ、このフォルムにはとっても満足している

長時間つけていても全く問題無い装着感

私は普段からメガネをかけているが、2〜3時間つけっぱなしで作業していても耳は全然痛くならない

出張で13時間のフライトで使用する機会もあったが、その時も快適に過ごすことができた

イヤーパッドの部分はプロテインレザーという合成皮革が使用されており、高級感があり、触ると「むにゅっ」としてクッション性も高い

イヤーパッド

頭部にはシリコンカバーのクッションがあり、イヤーパッドと比べると弾力感があるが、頭にあてるにはちょうどいい

頭部のクッション部分

締め付けはきつくもなくゆるくもなく、バランスがとれている

この辺の設計はさすがBOSEだ

操作方法にストレスは感じない

右イヤーカップにタッチセンサーがあり、ここで操作を行う

BOSE NC 700の基本操作は右イヤーカップの前側にあるタッチセンサーで行う

こういったセンサーでの操作はストレスを感じることが多いが、BOSE NC 700はさくさく動いてストレスは感じない

操作方法は公式の案内が分かりやすいのでこちらを参照

物理ボタンも3つあり、それぞれ電源/Bluetooth、ノイズキャンセルのコントロール、音声アシスタント(Siri、Googleアシスタント、Amazon Alexa)となっている

バッテリー持ちは必要十分

バッテリーはフル充電で最長20時間の使用が可能

体感でこの使用時間に誤差はなく、バッテリーで困ったことは一度もない

アメリカへ出張に行ったときも飛行機のなかで充電切れになることはなかった

万が一充電が切れたとしても急速充電に対応しており、15分の充電で最長3.5時間の使用が可能

充電方法はUSB-Cでの有線接続だ

ちなみに専用充電ケースも販売されているが、バッテリー持ちはすごく良いので個人的には無理して買う必要はないと思う

付属品・コーデック・ペアリング

付属品

キャリーケース
中には「USB-C – USB-Aケーブル」と「オーディオケーブル」が

付属品は以下のとおり

  • キャリーケース
  • USB-C – USB-Aケーブル
  • オーディオケーブル

キャリーケースはそもそも本体が折りたたみ式でないので決してコンパクトではないが、厚さが抑えられているので通勤カバンなどにも十分入る大きさだ

オーディオケーブルがついているので音楽プレイヤーなどへ有線接続することも可能

注意点は航空機アダプターは付属していないこと

最近の飛行機は通常のステレオジャックになってきているので、無理して付属しなかったのかもしれない

そうは言っても実際に乗ってみてつなげることができなかったら悲劇なので、飛行機での利用の場合は変換プラグを持っておくと安心です

コーデック

BOSEはコーデックに関しては非公開の立場をとっている

コーデックとは、Bluetooth通信において音声を圧縮する方式の名前のことで、主に遅延と音質に関係する

そのうえで、ネットの情報を参考とすると、BOSE NC 700は「SBC」と「AAC」に対応しており、より高音質な伝送方式の「aptX」や「LDAC」は非対応のようだ

ただ、BOSE製品は良くも悪くも「BOSEの音」を提供するのが特徴で、コーデックにこだわるくらい音質を追求するなら別の選択肢を検討したほうが良いかもしれない

その代わり「BOSEの音」が好きならそもそもコーデックなど気にする必要がないし、実際に満足できると思う

ペアリング(Bluetooth接続)

忘れてはならないことがもうひとつ

BOSE NC700はマルチポイント(同時接続)に対応している

この機能はめちゃくちゃ優秀で、いま私がワイヤレスヘッドホンを買うなら絶対に欠かせない機能だ

例えばスマホとPCで同時に接続するとする

この場合、PCで音楽を聞いたりYoutubeを見ていても、スマホに電話がかかってきたら切り替えの必要無しでそのままヘッドホンで電話を受けることができる

加えて、Bluetooth接続をいちいち切り替えなくて良いのは想像以上に快適であなたにもこの感動をぜひ味わって欲しい

まとめ:BOSE NC700は使い勝手が最高なヘッドホン

冒頭に「必要十分すぎる音質で使い勝手が非常に優れた職人芸のようなノイズキャンセルヘッドホンである。」と表現したが、その理由をまとめるとこうなる

  • 自然で違和感を全く感じない魔法のようなノイズキャンセル
  • さらにノイズキャンセルは10段階の調節が可能
  • 高性能なマイクで通話やビデオ会議にも大活躍
  • 高級感と未来感がある美しいフォルム
  • 何十年も蓄積されたBOSEの設計技術によって生み出された質感
  • 良好なタッチセンサーによるストレスの無い操作感

ノイズキャンセルは最高だし、デザインも操作性も良くてどこにでも持ち出せる

あとは価格さえもう少し抑えられたら良いが、発売から1年経つこともあり、ときどきセールを行っているので要チェックだ

最大のライバルであるソニーの「WH-1000XM4」の発売が控えているし、Appleからもヘッドホンが出るというウワサもある

この激戦のなか、BOSEの音が好きな方、あるいは使い勝手とノイズキャンセルにこだわる方にはBOSE NC700は最良の選択となろうかと思います