私の大好きなバンドのひとつであるドリーム・シアター。彼らの作品(スタジオアルバム)の中でもとくにおすすめなのが「Images And Words」です。
もしこの作品を聴いたことが無いというメタルファンがいるなら本当にもったいない。「Images And Words」はプログレ・メタルというジャンルを確立した画期的な作品であり、ヘヴィ・メタルというジャンルにおいて革命を起こしました。
この記事では、私とドリーム・シアターとの出会いも交えながら、「Images And Words」の魅力を語ります。
ドリーム・シアターとの出会いは高校生の時
もうかれこれ10年以上前でしょうか。当時の私はヘヴィメタルというジャンルに魅了されると共にこの音楽を聞き続ける宿命を背負わされたばかり。聞くもの全てが新鮮でとにかく色々なジャンルのメタルを聞き漁っていました。
そうしているうちにプログレメタルなるジャンルを発見し、その先駆者がDream Theaterとかいうバンドらしい。名前の中ニ病っぽさにも惹かれ、すぐさま代表的なこの作品を購入しました。
正直なところ第一印象はあまり覚えてないのですが、なぜか繰り返し聞き返してしまう中毒性。プログレというジャンルから、「とっつきにくいのかな?」と考えておりましたが、このアルバムにはキャッチーさが散りばめられているんですよね
昔読んだCDの解説にもそんなことが書いてありました。あまりにも複雑怪奇になって作品が埋もれてしまうことを恐れていたようで、キャッチーな曲を織り交ぜることをアドバイスされた結果、取り入れた曲が「Another Day」だったとか。
そんな風に解説まで読み込んでさらに聞き込んで、どんどん彼らの魅力に取り憑かれていきました。
「Images And Words」の魅力
この作品はプログレの知的で高尚な部分を持ちながらもポップさを併せ持っており、そのギリギリの部分を攻めて作品として昇華できたところが一番の魅力ではないでしょうか。
まさしくギリギリの線、グレート・ラインをうまく引けたことが、このアルバムがプログレメタルの代表作として認められた理由かと考えます。
初めて聞く人は優しく迎え入れ、やがて常連に対してはスルメの様な噛めば噛むほど味が出る極上の逸品を提供する。
さらにそのスルメを引き出すダシは一体なんなのか。これは練りに練られた曲の展開とそれを可能にする圧倒的な演奏力。この2つが成立して初めてプログレメタルが完成すると私は考えます。
おすすめの曲
このアルバムの中で曲の展開・演出を最大限に引き出した曲が、「Metropolis, Pt 1:The Miracle and The Sleeper」です。
この曲の歌詞やストーリーなどはその後に出したスタジオアルバム「Metropolis, Pt 2:Seanes from a Memory 」と併せて聴いてもらうと理解が深まると思います。ライブDVDも出ているので、こちらを見ていただくのもおすすめです。
Metropolis, Pt 1:The Miracle and The Sleeper」は10分近い大曲なのですがあっという間に終わってしまいます。嘘だと思うかもしれませんが、私にとってはあっという間なのです。
この理由は起承転結がはっきりしているから。まるで映画のようで、オープニングから始まり、段々とボルテージを上げ、中間では楽器隊による怒涛の演奏の応酬、最後にジェイムズ・ラブリエの伸びやかな歌声で締めくくる完璧なシナリオ。とにかく聴いてみて下さい。
まとめ
世に出て活躍するアーティストには必ず代表的な作品があります。ドリーム・シアターにとってそれは「Images And Words」であり、これからもずっと語り続けられるでしょう。
今回はスタジオアルバムについて語りましたが、ライブでは目が飛び出るくらいの圧倒的な演奏力も披露されるので、ぜひ一度見てみて下さい。
「Images And Words」は私にとって思い入れ深い作品であり、この記事がきっかけとなり、ドリーム・シアターを聴いてくれる人が増えたら嬉しいです。