音楽コラム PR

スラッシュメタルの帝王スレイヤーがラストツアー開催の発表に寄せて思うこと

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

「スレイヤーがラストツアーを行ってシーンを退く」

私はこのニュースを聞いたとき、驚きや悲しみよりもその潔さに改めて感服してしまいました

スレイヤーを形容する言葉は様々ありますが、私は「帝王」が一番ふさわしいと思います

スラッシュメタルの帝王、スレイヤーがついに終わりの時を決断しました

いつかこのような時が来るとは思っていましたが予想よりも早い到来でした

「親孝行したいときには親はなし」ということわざがありますが、スレイヤーのメンバーの年齢は私の親世代にあたります

またいつか来日するだろうと思って最近のライブはパスしていましたが、今となってはもっとライブに足を運んでおけば良かったなぁと思い返されます

スレイヤーとの出会い

スレイヤーと私の出会いはおよそ10年前。私がちょうど高校生のころ

ラウドパークが初開催され、スレイヤーが初代のヘッドライナーを務めました

その後、幾度となくその責務を果たすことになります

当時は私の周りではドラゴンフォースやスリップノットなんかが流行っていました

音源が古いこともあり、正直スレイヤーを初めて聞いた時はあまり印象に残りませんでした

彼らの真髄に触れたのはやはりライブです

巨大なサークルに荒れ狂うモッシュピット、前方に目をやればすし詰め状態で阿鼻叫喚

メタルバンドのライブの定型を私に教えてれたのはスレイヤーでした

スレイヤーのカッコよさは絶対にブレないところ

スレイヤーのカッコよさというのは絶対にブレないところかと思います

この手の音楽を40年近くやり続けるのは並大抵のことではないでしょう

私自身は10代の頃なんかは朝から晩までメタルを聴いてられましたが、最近はさすがに一日中聴いてるという日は少なくなりましたね

当然演る方は聴くよりも大変でしょうから、本当によくここまで走り続けてきてくれたなぁと思います

ジェフ・ハンネマンの抜けた穴は想像以上に大きかった

スレイヤーがここまでやって来るまでには様々な困難があったと思います

そのひとつは初期メンバーのひとり、ジェフ・ハンネマンの死です

後任のゲイリー・ホルトも非常に優秀なギタリストですが、ケリー・キングとジェフのギターの掛け合いを生で見てしまった者からすると、どうしても物足りなさを感じていました

2人がトム・アラヤの両脇を仁王立ちで固める姿は、まさに阿吽の形相の金剛力士像のようでした

作品の制作においてもジェフは重要な役割を担っていました

代表曲「Angel Of Death」の他、「Raining Blood」、「War Ensemble」、「Seasons In The Abyss」はジェフによるもので、ソングライティングにおいても重要な役割を果たしていました

彼の抜けた穴は想像以上に大きかったというのが私の率直な感想です

ただ、そんな状況の中でも出来る限りのことをしてくれたのではないかと思います

ジェフの抜けた後の作品である「Repentless」は相変わらずのスレイヤー節を貫いていたし、ケリー・キングは相変わらず尖っていて、それとは対称的にトム・アラヤのライブで見せる笑顔はいつでも最高でした

ケリー・キングは音楽活動自体は続けるとのことですが、やはりスレイヤーとしての活動を終えるというのはファンとしては非常に寂しいもの

バンドには悔いの無いように最後の時まで突っ走ってもらうことを祈るばかりです

おわりに

というか北米ツアーのメンツがすごい。。。

ラム・オブ・ゴットにアンスラックス、ベヒモス、テスタメントとか、日本じゃまず同時に見られないでしょうね

このメンツで来てくれたらフェス価格でも余裕で行くんで、日本のプロモーターさん、頑張ってください、お願いしますm(__)m

2019年5月12日 追記

日本でのラストライブに行ってきました。感想はこちら↓