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【長期使用レビュー】WH-1000XM4:ワイヤレスヘッドホン界のラスボス

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ソニー信者のザビ( @zabi_log  z.a.bi )です。

最近のワイヤレスヘッドホン・イヤホンのクオリティはうなぎのぼりに良くなっていますよね。

数年前は音途切れはあるし音質もそこそこでしたが、現在はそういったストレスも感じなくなり、成熟期に入った感もあります。

そんな状況のなか、ソニーのWH-1000XM4がワイヤレスヘッドホン界にラスボスとして登場してきました。

1世代前のWH-1000XM3も評判が良かったですが、今回のWH-1000XM4はクオリティを正当に研ぎ澄まして進化してきました。その切れ味は抜群です。

この記事では、WH-1000XM4について、およそ半年間の長期使用で得た感想をありのままにお伝えします。

WH-1000XM4の購入を検討している方にとって参考となれば嬉しいです。

■良いところ

・音質は文句なし(ソニーの音が好きならぴったり)
・マイルドなノイズキャンセル
・高級感のあるシンプルなデザイン
・電池持ち◎
・ストレスを感じない良好な操作性
・スマート機能も充実

■イマイチなところ

・長時間の装着は人によって合わないかも
・スマート機能は好みが分かれる
・購入に踏み切るには少し勇気がいる価格

音質

ヘッドホンの最も重要な要素のひとつが音質ですが、これについては全く問題無し。さすがはソニー。音質はピカイチです。

平凡な表現とはなってしまいますが、”ソニーらしい丁寧な低音をベースにしたクリアで良質な音”です。私のようにソニーの音が好きという方はこのヘッドホンに満足できると思います。

個人的には合格点ではありますが、もう少し味付けがあっても良かったかなと思うことがあります。そんな時はアプリ操作によるエコライザー機能がついています。

音にスパイスを加えたい人のため、素材の味のままの音にしたというのが、ソニーの答えなのでしょう。

ノイズキャンセル

ノイズキャンセルは超強力とは言えませんが、必要十分な効き具合です。

ノイズキャンセルは強すぎるのも良くありません。旧バージョンのWH-1000XM3はノイズキャンセルが肌に合わなくて購入を見送りました。

WH-1000XM3のノイズキャンセルはオンになった瞬間、エレベーターで高層階に行く時のようなキーンとした感覚があり、どうしてもそれが気になって購入に至らなかったのですが、WH-1000XM4ではそれが解消され、よりマイルドで自然な仕上がりになりました。

ちなみに外音取り込みも悪くないです。Air Pods Proなどと比べると多少の劣りは感じますが、ヘッドホンにしては十分な出来栄えです。コンビニのレジでのやりとりなどでも問題無く使えます。

エクステリア

全体の外観はこんな感じ。色はブラックを選択しました。

ソニーにしては地味な見た目ですが、”シンプルイズベスト”でかえって攻めないデザインのほうが高級感を引き立てています。

派手な装飾はなく、イヤーカップの上部にSONYのロゴがチラリと見えるのが良い感じです。

色展開もブラックとシルバーのみの構成。ブラックは重たい感じで、私のようなサラリーマンに似合いそうです。シルバーはどちらかと言うとアイボリーと言った感じで、女性が身につけやすい色かなと思います。

どちらの色を選んだとしても、スーツでも普段着でも合わせやすいシンプルなデザインとなっています。

装着感と使用感

装着感は良好だけど長時間リスニングは人によりそう

イヤーパッド
頭部のクッション部分

イヤーパッドの部分は柔らかな低反撥ウレタン素材を採用。ウレタンというより革製の高級ソファのような質感で、”がっちり”ではなく”ふわっと”優しく包み込むような感触です。

私はBOSE NC700も使用していましたが、それよりも一段柔らかく感じます。つけ心地は非常に良いです。

ただ、原因は不明ですが2〜3時間の長時間のリスニングでごくたまに耳が少し痛くなることがあります。

私は普段メガネをつけているのですが、メガネの接触部分が長時間つけていると違和感が出てくる感じです。

メガネが原因なのか、相性の問題なのか定かではありませんが、つけ心地が手放しに最高と言えないところがもどかしいところです。

電池持ち・操作性・専用アプリが満足感を引き立てる

使い勝手については全く問題なしです。

特筆すべきはバッテリー持ちの良さで、普通に使用していて1週間は充電無しで余裕で過ごせます。

仕様上の連続再生時間はノイズキャンセルがオンの時に最大30時間、オフの時で最大38時間ということなので、旅行先でも充電無しで安心して使えますね。

操作については、ハウジング部のタッチセンサーで行いますが、感度は良好で困ったことはほとんどありません。

直感的な操作で、音楽プレーヤーに手を伸ばすことなく、再生や一時停止、音量調整、曲送りが全てヘッドホン側でコントロールできます。

ソフト面に関しても専用アプリがあり、外音取り込み機能の調整をしたり、イコライザーをかけて好みの音に調整したりといったことが可能です。

スマート機能も充実

その他にも機能は盛りだくさんで、人によってはわずらわしいと感じるくらいかもしれません。

例えば、「スピーク・トゥ・チャット」という機能では、装着者の声を自動で検知して再生を止めて外音取り込みモードに自動的に移行してくれます。

これ、感度はかなり良好で、ちょっと声を出してため息をついただけでも反応します。あとは、思い切りくしゃみした時とか。

あとはリスニング環境を自動で切り替える「アダプティブサウンドコントロール」。装着者の動きを自動で感知して、ノイズキャンセルや外音取り込みのオン/オフを自動でやってくれます。こちらも精度はなかなか高く、わりと便利です。

ただ、完璧ではありません。たまに迷ったりばたばた切り替わったりすることがあるので、この辺は人によって許容できるか変わってくると思います。

色々と書いてきましたが、これらの機能は全て使うか使わないかは設定できるので、わずらわしければ使わなければ良いだけです。逆にこのスマート感はハマる人にはハマるので一度は体験してみても良いと思います。

私の場合はめんどくさがりで大ざっぱなタイプなので、「アダプティブサウンドコントロール」はわりと重宝しています。「スピーク・トゥ・チャット」も在宅ワークで家族に不意に話しかけられた時などの対応で意外と力を発揮します。

付属品・コーデック・ペアリング

付属品

付属品

付属品は以下のとおり。

  • 充電用USB(Type-C)ケーブル(A-C)
  • キャリングケース
  • 航空機用プラグアダプター
  • 接続ケーブル

キャリングケースの質感もまた良くて高級感があり、構造もセミハードになっているので、内部のヘッドホンをがっちりガードしてくれます。

キャリングケースの色も本体の色と対応しておりますが、ブラックの場合はファスナーがソニーのロゴと同じ色になっており、アクセントが効いて良い味を出しています。

ファスナーのアクセントが良い

中を開くと折りたたんだ時に対応した仕切りがあり、細部にも配慮が見られます。

ケース内部

その他の付属品として、充電用のケーブルと3.5mmイヤホンジャックの接続ケーブルが用意されております。

コード類

地味に嬉しいのが航空機用プラグアダプターがついていること。これで空の旅にも安心して持ち出すことができます。

コーデック

対応コーデックは以下のとおり。

・SBC
・AAC
・LDAC

コーデックとは、Bluetooth通信において音声を圧縮する方式の名前のことで、主に遅延と音質に関係します。

コーデックは一般的なSBCとiPhoneなどのアップルユーザーのためにAACに対応していますが、注目はやはりLDACです。

LDACはソニーが開発したコーデックで、SBCの最大約3倍の情報量を伝送します。LDACに対応した機器間では、ハイレゾ音源をはじめ、従来の音源もワイヤレスでも高音質に再生することができます。

つまり、ソニー製品と親和性が高く、例えばソニーのウォークマンを持っているなら、ハイレゾ音源をワイヤレスで楽しむことができます。

私はこれがやりたくてBOSE NC700を手放してWH-1000XM4に乗り換えました。結果的に音質は確かに向上しました。

ペアリング(Bluetooth接続)

WH-1000XM4はマルチポイント(同時接続)に対応しています。

この機能はめちゃくちゃ優秀で、いま私がワイヤレスヘッドホンを買うなら絶対に欠かせない機能。

例えばスマホとPCで同時に接続するとします。この場合、PCで音楽を聞いたりYoutubeを見ていても、スマホに電話がかかってきたら切り替えの必要無しでそのままヘッドホンで電話を受けることができます。

Bluetooth接続をいちいち切り替えなくて良いのは想像以上に快適で、この感動をぜひ味わって欲しい!

ただ、残念なポイントがあってLDACはマルチポイントに対応していません。

例えば、ソニーのウォークマンにLDACで接続しながらiPhoneにも同時接続することが現状できません。その場合、私の環境だとウォークマン側ではAACで表示されます。

これができたら最高だったのですが、よく考えた別のコーデックで2台同時接続はかなりハードルが高そうです。だけどなんとかソニーさんには頑張ってほしいですね。。。

まとめ:WH-1000XM4はこんな人におすすめ

・とにかく音質にこだわりたい(そしてソニーの音が好き)
・ソニーの音楽プレーヤーを持っている
・ワイヤレスでもハイレゾ音源を聴きたい
・高級感のある見た目が好き
・いろいろな服装に合わせやすいデザインを求めている
・操作性にもこだわりたい(スマート機能も使ってみたい)

ワイヤレスヘッドホンにも関わらずこれだけの音質を実現したソニーはやっぱりすごい。

同価格帯のライバルのBOSE NC700も機能性は良かったのですが、音に関してはBOSEらしさがあまり感じませんでした。一方で、WH-1000XM4はしっかりと”ソニーらしさ”が感じられます。

ハイレゾ音源をワイヤレスで楽しめるというのもポイントです。そのためには音楽プレーヤーもソニーに統一する必要がありますが、音楽好きならやってみる価値があると思います。

その他、デザインやスマート機能に興味が湧いたならWH-1000XM4は良い選択肢になると思います。

気になる価格ですが、気軽に購入できる価格ではないです。しかし、これだけの音質と機能が盛り込まれているなら価格と価値は妥当と感じます。

購入には少し勇気がいる価格ではありますが、一歩踏み出したその先で、ソニーがデザインした音楽体験を味わっていただけたら嬉しいです。

ここまでご覧いただきありがとうございました。ザビ( @zabi_log  z.a.bi )でした。