シン・サラリーマンを目指すザビ( @zabi_log z.a.bi )です。今回は、登録者60万人超え副業YouTuberであるサラタメさんの著書「シン・サラリーマン」をレビューしていきます。
本書は私自身が今まさに実践している事柄でもあり、600ページ超の大ボリュームですが、あっという間に読んでしまいました。
令和のサラリーマンにとって真の安定とは何か?また、それを手に入れるためにはどうすれば良いかを網羅的に解説しています。
この記事では「シン・サラリーマン」をザビログ的に書評しているので、良ければ続きをご覧ください。
本書の主張
まずは結論。
真の「安定」を手に入れるために、「出世」よりも「リーマン力」「副業力」「マネー力」の「3つの武器」を身につけた「シン・サラリーマン」になろう!というのが著者の主張です。
「3つの武器」の定義は以下の通り
「リーマン力」
サラリーマンとして一生モノの「仕事術」と、働きたい会社を戦略的に選べる「転職術」
「副業力」
個人の力で本業以上に稼げるスモールビジネス企業術
「マネー力」
お金の致命的ミスを防ぐマネーリテラシー(お金の知識)
本書では、これら3つの力を手に入れることで得られるメリットや、実際にどう身につけたら良いかを解説しています。
著者について
著者のサラタメさんは、「”サラ”リーマンの”タメ”になる情報発信」をために活動中の登録者60万人超えの副業YouTuberです。
YouTube以外にも、転職に関するブログ(オウンドメディア)「サラタメ転職」や転職コーチング事業の運営にも力を入れています。
もはやサラリーマンの域を飛び出しているように見えますが、現在も新R25に在籍し、会社員として働いているとのこと。
本人は「ゆとり世代のしがない男」なんて、プロフィールに書いていますが、優秀さがあふれる実績ですよね。
リーマン力
ここからは著者の提唱する「3つの武器」について順に解説していきます。
まず1つ目のリーマン力について。本書の半分以上で解説されている重要ポイントです。
リーマン力は「仕事術」と「転職術」に分けられ、中でも「仕事術」はシン・サラリーマンにとって最重要な力となります。
仕事力を改善すると、周りからの評価が上がり、その時点で幸福度が向上。
「転職」「副業」という次のステップにもよい影響をもたらすので、真っ先に改善したいポイントです。
仕事術
仕事術は「人間関係」「思考法」「報連相」「営業・交渉術」「定時退社術」の5つのスキルで構成されます。
内容自体はサラタメさんがこれまで蓄積してきたビジネス書で学んだスキルを、ピックアップして一部改変しながら解説したものです。
具体的には「人間関係のマトリックス」「思考のピラミッド」「MECE」「PREP法」「7つの交渉テクニック」「エッセンシャル思考」など。
それぞれの内容について、サラタメさん流に具体例を交えながら分かりやすく解説しております。
手っ取り早く必要最低限にサラリーマンスキルを学びたいという方は、この章を読むとよいでしょう。
転職術
サラタメさんは転職”活動”は全サラリーマンがすべきと主張しています。
転職自体ではなく、”活動”をすべきというのがポイントです。
「転職〝活動〟」は、「キャリアの健康診断」のようなもので、今の職場に大きな不満がなくても、定期的に(3〜4年に1回)は検討してみるべきとのこと。
いざ転職活動を始める場合には「転職の軸」を決めます。
年収、やりがい、特別なスキルが身につけられるなどいろいろありますが、サラタメさんは「ワークライフバランス」一択だそうです。
シン・サラリーマンに欠かせない「副業力」にコミットするには、ワークライフバランスが重要だから。
その他にも「転職サイト・エージェントの使いこなし方」「刺さる応募書類の作り方」「面接対策」などについて、具体的な対策や方法を解説しています。
ただ、この辺は今すぐ転職を考えていないのであれば読み飛ばしてOKです。
逆に少しでも考えているのであれば、転職活動の予習にちょうどよい教材となるでしょう。
副業力
自らの仕事力を鍛え、晴れてワークライフバランスが整ったホワイト企業に転職した後、次に身につけるのは副業力です。
副業のメリットは以下の3つ
1. 収入が青天井
2. ボスが自分
3. 名刺代わりになる
副業の収益は全て自分のもの。
自分が社長なのだから裁量も圧倒的に大きい。
会社の看板で仕事をしているわけではないので、あなた個人に指名が入り、食いっぱぐれることもなくなります。
じゃあどんな副業をやれば良いのか?その答えはテコが効いていること。
小さい力で大きいものを動かすテコのように、少ない労力とお金で、大きな利益を生み出せることが条件となります。
もっと具体的に言えば以下の通り。
1. 始めるために大金がいらない
2. 在庫を持たない
3. 利益率が高まっていく
ちなみにこの条件にはブログも当てはまります。
維持費はサーバー代とドメインぐらい。
売るものは知識なので在庫は抱えません。
さらに、公開された記事には、私が他の仕事をしている間や寝てる間にも働いてもらえる。
それでも私はテキストには一定の需要があると考えており、今後も生き残るだろうと予測しています。
話が少し逸れました。では、どんな副業があるのか?サラタメさんは「インフルエンサー型」と「ディレクター型」の2つに分類しています。
「インフルエンサー型」は「影響力」で稼ぐモデル。YouTubeやブログ、その他SNSで知名度と信頼性を高め、収益につなげます。
「ディレクター型」は「専門スキル」を軸にしたモデル。たとえば、副業ライターとしてライティングスキルを磨き、自身の時間単価を高めていきます。
さらに、事業を監督するディレクターの立場に進化することも可能。専門スキルと組織力で、収益につなげるモデルです。
サラタメさん自身は「自分はインフルエンサー型」だとおっしゃていますが、多くの人にオススメなのは「ディレクター型」だそうです。
この点に関し、向き不向きがあると思います。ただ、本業で「ディレクター型」の仕事をしている人が多いと思うので、あえて「インフルエンサー型」を選ぶのも面白いかと。
加えて、本章の後半ではそれぞれの型の事例を掲載しています。この部分を読むことで、副業の具体的なイメージが湧いてくるでしょう。
マネー力
最後にマネー力。ここでは、お金との一生モノの付き合い方について、解説しています。
ただし、この章のボリュームは少なめ。マネーリテラシーを深く学びたいならこの本を入り口にし、別の本で学ぶことをおすすめします。
それでも「持ち家VS賃貸」「保険」「税金」「投資」などに関し、基本が学べます。
この辺の知識が浅い人にとって一読の価値があるでしょう。
逆にすでに身につけている人は読み飛ばしてOK。
もっとマネーリテラシーを身につけたいという人には以下の本がおすすめです。
ザビログ的感想
ここからは「シン・サラリーマン」を読み終えての感想です。
サラリーマンとしての仕事力を習得し、空いた時間とスキルを活かして副業にチャレンジ。手に入れたお金はマネーリテラシーで守ったり増やしていく。
おおざっぱに言えば、これが真の安定を手に入れる「シン・サラリーマン」になるための流れとなります。
現在は副業がブームだし、政府や大企業も後押ししています。
一方で、副業に取り組むには、安定した収入や十分な時間が捻出が必要不可欠。
ましてブラック企業に自分の人生を搾取されている状況では、まず実践は不可能なので、その場合は早めに転職しましょう。
今の職場も多少のストレスはあれど、労働時間も給与も安定しており、過去の職場と比べれば天国です。
ブラック企業で苦しんでいるならとにかく転職。時間がなければ新しいスキルも身につきませんよ。
副業に関しては、サラタメさんとちょっと意見が違ったところもありました。それは「好き」より「稼げる」仕事を選ぶというもの。
もっと噛み砕けば、自分の好きなことより得意なことで副業しようってことなんですが、私はこの中に「好き」があっても良いと思うんですよね。
なぜならモチベーションが続かないから。人間どんなに得意なことでも、それだけでは長続きしません。
私はシン・サラリーマンになることを目指します。ただ、「好き」と「得意」の境界線を見つけ、ちょうど良いところに自分を置きにいくことも忘れないようにしたいと思います。
いずれにしても「シン・サラリーマン」は、令和のサラリーマン戦略を練るうえで、おすすめの一冊です。この書評で興味を持ってもらえたなら、ぜひ読んでみてください。
ザビログ的感想は以上です。ここまでご覧いただきありがとうございました。ザビ( @zabi_log z.a.bi )でした。